Toa de Butogeta

〜絶対に自分探しなんてしない旅のブログ〜

ジャイサルメール

砂漠の街ジャイサルメール

西の端っこです。
パキスタンもすぐそこです。

バングラデシュから
インドに入ったので、

ジャイサルメールまで行くと

北インド横断、

みたいな感じになります。


ジャイサルメールは、
どうしても来たかったのです。

それは、
キャメルサファリができるから。

元々は砂漠の中のオアシスだった
というこの街は
砂漠に囲まれています。

鳥取砂丘も行ったことがない僕は、
砂漠、行く!絶対!と

すぐ食いつきました。

と、同時に

ラクダに乗っていくと聞いたら
もう行かないわけにはいきません。

象使いの次は
いざ、ラクダ使いです。


朝発とか夕方発とか
いろんなコースがあるのですが、
せっかくだからと

朝出発の1泊2日コースを選びました。
これを後々、後悔することになります。



朝8時。
宿から車でラクダさん達との
待ち合わせ場所まで向かいます。


ツアーにはガイドがつき、
ご飯つくったり色々なお世話を
してくれます。

僕らはミラさんという
ベテランのおっちゃんと、
アシスタントの少年がガイドしてくれました。

3人で参加し、
1人1頭のラクダさんが
割り当てられるのですが、

1頭だけ何やら言うこと聞かない
ラクダがいます。

他2頭は大人しいのですが、
その1頭だけやたら呻きます。

しゃがむことを嫌がり、
荷物を載せられることを嫌がり、
ジタバタします。

あいつ嫌だなー、と眺めていると

ミラさん「こっち来い」

僕「ん?なに?」

ミラさん「お前こいつ」

僕「え?...あ、はい。」

と指示、というか命令が下され
その言うこと聞かないラクダは
僕のパートナーになりました。

お決まりの流れです。

名前をラッドゥーといいます。

僕が乗る時だけミラさんは、
「いいか、絶対手を離すなよ?絶対だぞ、どんな時も離しちゃダメだ。」
と、やけに念入りです。

しかし、
象使いの僕は平静を装います。

連れの2人に、まぁ大丈夫っしょ
と余裕をかまします。


最初はまじで怖かったです。

慣れると乗り降りは楽しいです。

他の旅行者の方が言ってましたが
トランスフォーマーみたいです。

でも一度、降りるときに
振り落とされました。

ラッドゥーがこけたからです。
ラッドゥーがこけたのに
僕がジタバタしたせいだ、
みたいになりました。
今だに納得いきません。

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これがラッドゥーです。
問題児です。




キャメルサファリという名の通り

ひたすらラクダに乗ります。

初めのうちは意気揚々です。

やばい〜!楽しい〜!と
いつにないハイテンションです。

しかし、です。

そのうち3人は
長くない?と訝しがります。

周りは砂漠というより荒野です。

数時間乗っても
the砂漠は見えてきません。

昼休憩と昼寝をし、
午前中に出発したのに
時刻はもう15時です。

お尻は悲鳴をあげています。


そう、朝出発と夕方出発の違いは

ラクダに乗って歩く距離の違い、

だったのです。


景色やばい!ラクダ楽しい!
とはしゃいでいた僕らは
もはやずっと無言です。

淡々とラクダに乗ります。
たまに、うぐっ とか、あうっと
呻く声が聞こえるだけです。



結局、the砂漠に着いたのは
17時くらいでした。
疲労困憊です。


そして、砂漠に着いて開口一番
僕らは、
ビール飲みたい、と言いました。

ミラさんに
「えっと...ビールとか、ないですよね?」と聞くと
「ビールが欲しいのか!じゃああいつに買いに行かせよう!」
と少年を呼びます。

この少年、
おそらく15歳くらいです。
言葉は通じませんが
この時だけ、何と言っていたかが
わかりました。

「は?何で俺が?」

間違いないです。
でも行ってくれました。
ビール買ってきてくれました。

ぬるかったけど。

本当に感謝しました。

ぬるかったけど。

砂漠の夕日と星は
激しく綺麗です。

大量のフンコロガシを
いじめながら、星を見て
ビールを飲みました。

ぬるかったけど。


夜は砂漠にテントはって寝ます。

とても風が強くて
ほとんど眠れず、
帰り道にラクダに乗りながら
寝落ちしそうになりました。

シャレにならなかったです。



行きと同じように無言で
お尻の痛みに耐えながら
帰った僕は、

この旅で最も疲れていました。

そして、宿でこれから行く人に
言うのです。

「絶対、夕方発のほうがいい。」
と。



めちゃくちゃ疲れましたが
めちゃくちゃ楽しかったです。

インドのハイライトです。

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夕焼け。
綺麗でした。